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Beauty
2024.7.19

日焼けと「光老化」

日焼けと「光老化」
梅雨明けとともにやってくる暑い季節。夏の強い日射しは、日常生活でも日焼けやシミが心配になります。
しかも、太陽の光を浴び続けることは、皮膚のシワや顔のたるみの原因にもなるというのです! 今、話題の 「光老化」を防ぐために、日頃から気をつけたいことをお伝えします。

太陽光による「光老化」は、
加齢よりも皮膚の老化を早める

太陽の光には、図のように紫外線(U V)、可視光線、赤外線とがあります。生物に大きな影響を与えるのは紫外線であり、波長の長い順に「U V A」「U V B」「U V C」に分類されます。


波長が短い光ほど強い傷害を与えるため、U V Cは殺菌灯などに用いられます。U V Cは地球を取り巻いているオゾン層によって吸収され、地上には届きません。 中波長の紫外線であるU V Bは、少量しか地上に届かないのですが、表皮のメラニン色素を増やして、シミやソバカスの原因をつくります。 大量に地上に降り注ぐのは、最も波長が長いU V Aです。しかも、波長が長いほど皮膚の深いところまで入り込む性質があるのです。U V Aと可視光線の一部である近赤外線は真皮にまで到達し、皮膚の張りや弾力の維持に必要な「コラーゲン」や「エラスチン」を変性させるため、長い期間にわたって浴び続けると、シワやたるみが生じます。 このような太陽光による皮膚の変化は「光老化」と呼ばれるようになり、加齢による生理的な老化よりも皮膚の老化を早める要因として、注視されるようになりました。 それだけではなく、紫外線が原因で起きる皮膚がんである「日光角化症」や、目から紫外線を浴びることによる「角膜炎」や「翼状片」、「白内障」などの危険性も指摘されるようになりました。

光を浴びるメリットよりも
「光老化」のデメリットのほうが上まわる?

もちろん、太陽の光を浴びることは、私たちにとって必要な習慣でもあります。朝目覚めて、カーテンを開けて朝の光を浴びることによって、良質な睡眠のために必要なホルモン「セロトニン」が分泌されます。 また、太陽光は体内に不足しがちなビタミンDの合成を促し、血液中へのカルシウム濃度を高めて骨を丈夫に保ちます。

以前には、赤ちゃんの骨の成長を促すために、日光浴をすることが推奨されていましたが、近年では普通の日常生活をさせるだけで十分であることが明らかになり、厚生労働省も外気浴をすすめる程度にとどめています。
むしろ、「光老化」の害のほうが明らかになってきたため、乳幼児期から適切な紫外線対策をすることが重視されるようになりました。

日焼けはヤケド。
重度の日焼けは皮膚科で治療を

子どもと屋外で夢中になって遊んでしまった。アウトドアでスポーツを楽しむ際に十分な対策をしなかった——ときには、うっかりこんな状況に陥ることもあるのではないでしょうか。

日焼けをしてしまったら決して放置せず、冷やして皮膚の炎症を鎮めます。日焼けした皮膚はデリケートでとても乾燥しやすいため、洗うときはゴシゴシこすらず、しっかり保湿ケアをすることが大事です。 炎症後は色素沈着を起こしやすいので、シミやソバカスを予防するために、ビタミンCを多めに摂ることも心がけましょう。

皮膚が真っ赤になったり、ヒリヒリと強い痛みを感じたりするような重度の日焼けの場合は、ためらわずに皮膚科を受診しましょう。炎症を抑えるぬり薬やのみ薬での治療が必要です。早めに対策をしないと、後々後悔することになりかねません。

日焼け止めは肌に合うものを
選び365日ぬりましょう

雨の日でも、カーテン越しの室内にも、太陽光は降り注いでいます。「光老化」を予防するためには、長期的な対策が必要です。基本的には、外に出ない日でも年間を通して365日、日焼け止め(サンスクリーン剤)をつけることがスタンダードになってきました。

「日焼け止めは真っ白になるからイヤ」「すぐかぶれるから、ぬりたくない」という先入観から、日焼け止めを敬遠する人もいるようですが、それは過去のお話です。

近年は、SPF値(UVB防止効果を示す数値)がかなり高いものでも、白浮きしない、肌にやさしい日焼け止め剤が市販されています。確かに、少し前までの日焼け止めは、塗ると白く浮いてしまったり、成分にかぶれて皮膚の赤みやかゆみが生じたりすることがありました。
近年は、かぶれを起こしやすい「紫外線吸収剤」を使用せず、「紫外線散乱剤」だけを配合した肌にやさしい日焼け止め剤や、メイク下地を兼ねた自然な肌色のBBクリームなどが主流になりつつあります。 マリンスポーツやキャンプに出かける日は、ある程度効果の高いものを使い、日常生活では洗顔料でオフできるような、マイルドな日焼け止め剤を選ぶといいでしょう。
大切なのは、毎日正しくぬることです。ほとんどの人は、ぬる量が足りません。製品の説明どおり、ムラのないようにしっかりぬり、晴天の外出時には2、3時間おきに重ね付けするようにするのが理想的です。

帽子やスカーフなどで、
おしゃれに紫外線防御を!

もちろん、「光老化」を予防する方法は、日焼け止め剤だけではありません。長袖のトップスや裾の長いスカートやパンも、冷感素材のものを選べば快適に過ごせるでしょう。U V加工の日傘や唾の大きい帽子、サングラス、スカーフ、手袋などをコーディネートして、紫外線対策をしつつ、夏らしいおしゃれを楽しんでください。

紫外線は目にも悪影響を及ぼします。サングラスは、レンズの色の濃さではなく、必ずUVカット加工されているレンズのものを選ぶことが重要です。UVカットされてない濃い色のサングラスはかえって瞳孔が開きやすくなり、大量の紫外線が目から入ってきてしまうからです。 最近では、コンタクトレンズも、UVカット加工してあるものが多くなりました。意外に知られていませんが、車のフロントガラスも紫外線透過率が法律で定められています。

これらを賢く活用して、「光老化」の害から身を守って、若々しいお肌をキープする生活を実践したいものですね。

この記事について

・太陽光による「光老化」は、加齢よりも皮膚の老化を早める
・光を浴びるメリットよりも「光老化」のデメリットのほうが上まわる?
・日焼けはヤケド。重度の日焼けは皮膚科で治療を
・日焼け止めは肌に合うものを選び、365日ぬりましょう
・帽子やスカーフなどで、おしゃれに紫外線防御を!

参考サイト: 社団法人日本皮膚科学会ホームページ 皮膚科Q&A

構成/文 吉本 直子
医療・健康ライター。一般向けの健康書籍や雑誌記事の執筆をはじめ、医師向けの学術誌制作にも携わる。得意なジャンルは皮膚科学全般および美容皮膚科学、婦人科学、漢方医学、栄養学など。ライフワークは医学学会に参加することと、歌舞伎と浮世絵から江戸時代の人たちのセルフメディケーションを学ぶこと。

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