「毎年、この季節になると、手荒れがひどくなりすぎてスマホの指紋認証が反応しなくなっちゃう」。こう嘆くのは50代の専業主婦・Aさんです。若い頃から皮膚が弱く、手はいつもガサガサ状態で皮膚が硬くなり、指と指の間の皮膚が裂けて血がにじむことも。毎日の水仕事のため、指先の皮がむけてツルツルになってしまい、指紋認証ができなくなると言います。
そんなAさんが、知人のすすめで皮膚科を受診したところ、医師から日頃の手の洗い方やお手入れの仕方について質問されました。
読者の皆さんも、一緒にセルフチェックをしてみませんか。
手指の清潔ときれいな手のために、正しくない記述を見つけることはできましたか?
さて、正解は—— ①〜⑤まで、すべて間違いです。
まず、①洗顔や手洗いには、30℃前後のぬるま湯を使いましょう。
実際に湯温計などで測ると、30℃はかなり水に近い温度であることが実感できます。
熱いお湯は、皮膚表面の水分を蒸散させ、皮膚の乾燥を招くためNGです。
そして、特別に不潔なものを触ったのでなければ、日常の手洗いには普通のハンドソープで十分です。
殺菌力の強い石けんは、皮膚に刺激を与えることもあるので、②も×です。
同様の理由で、③も間違い。ぬるま湯でハンドソープを泡立て、泡でそっと洗い、ぬるま湯でやさしく洗い流します。
④その後、清潔な柔らかいタオルで押さえるようにして水分を拭き取ります。
指の間などにも水分を残さないようにしますが、ゴシゴシこすらないこと。
手洗い後にしてほしいことは⑤消毒ではなく、まず保湿です。自分の皮膚の状態に合う保湿剤を塗ってから、必要であれば最後に手指の消毒を。