ベビー用品メーカーコンビが開発した自然派化粧品ブランド

ナナローブ
  •  
Beauty
2025.6.5

蚊に刺されない夏を過ごすために

蚊に刺されない夏を過ごすために
私たちの皮膚を刺したり咬んだりする虫には、夏場の天敵である蚊をはじめとして、ハチやブヨ、ダニ、ノミ、マダニ、毛虫などいろいろな種類の虫がいます。
真夏の深夜、暗闇にプーンとかすかな羽音が聴こえてきて、目が覚めて電気をつけてみたら、首や腕に蚊に食われた痕が! 誰もが経験したことのある、夏の風物詩?です。
せっかく気持ちよく寝ているところを起こされた上に、うっかり掻いてしまうと余計にかゆくなって、もう眠れない、なんていうことも。
今号では、最も多くの人が悩まされる蚊のお話にフォーカスし、虫刺されの対処と予防についてお伝えします。

蚊に刺されやすい
条件とは?

蚊は体長5mm前後の小さな虫で、マンションの3階くらいの高さまでは飛ぶことができますが、人の衣服に付いてエレベーターで上がったり風に吹き上げられてきたりするので、上階の住居にも出没します。
私たちの皮膚に止まって血を吸うのはメスの蚊で、たいていは顔や手足など衣服から出ているところが刺されます。 蚊にも種類があり、庭や公園など屋外に生息するのはヤブカ類のヒトスジシマカ、室内にいるのはイエカ類のアカイエカが多いとされています。

蚊に刺されると、なぜ赤く盛り上がって腫れたり、かゆくなったりするのでしょうか。蚊は、皮膚の上から針のような極細の口を毛細血管に突き刺して血を吸います。その際、唾液を分泌するのですが、この唾液には、刺されても痛みを感じさせない麻酔成分や、吸い出した血液が空気に触れても固まらないようにする成分が含まれています。これらの成分が注入されて体内に入ることによってアレルギー反応を起こし、皮膚に炎症やかゆみが生じるのです。

実は、この赤みやかゆみなどの皮膚の反応には、刺されてすぐに現れる「即時型反応」と、刺されて1~2日後に現れる「遅延型反応」があります。
一般的に、赤ちゃんの時は遅延型反応だけなのですが、幼児期から青年期には即時型反応と遅延型反応の両方が見られるようになり、青年期~壮年期には即時型反応だけ、老年期になるとどちらも生じなくなるパターンが多いとされています。
しかし、実際には年齢だけでなく、その人の体質や刺された頻度による個人差が大きいこともわかっています。蚊に対するアレルギー抗体の変動とアレルギー反応の強弱によるものということですね。

蚊に刺されやすい人の
条件とは?

「花火大会に行ったら、私だけ蚊に刺されまくって最悪(泣)」と嘆いている人はいませんか?同じ場所で一緒に過ごしていても、蚊に刺されやすい人とそうでない人がいることは事実。本当に不思議ですよね。“血液型がO型だと刺されやすい” “お酒を飲んでいると刺される”などの都市伝説もよく耳にしますが、さて正解はいかに?

そもそも、暗闇や広い屋外で、蚊たちはどうやってターゲットを見つけているのでしょうか。 実は、蚊の小さな触覚には優秀なセンサーが備わっていて、人が吐く息や皮膚から蒸散する含まれる二酸化炭素、生物の体温、汗をかいた時の乳酸の匂いなどを発する源を鋭く感知し、血が吸えるターゲットと認識して近付いてくるのです。したがって、蚊を誘引するこれらの要素が多い人=刺されやすい人、ということになります。
まとめると、蚊に刺されやすい人には、体温が高い、汗をかきやすいといった特徴があります。そして、アルコールを飲んでいる時や、運動直後も要注意。また、蚊は明るい環境下では濃い色のものに誘引されるため、黒っぽい服を着ていると刺されやすい傾向があります。

蚊に刺されないための予防策としては、これらの条件を排除するように心がければよいということですね。
■ 室内では適切にエアコンなどを使って、体温が高くなりすぎないように気をつける。屋外では、携帯扇風機やうちわ、クール肌着などで体温を下げる工夫を
■ 汗拭きシートやおしぼり、シャワーなどで、こまめに汗ケアをする
■ 夏の外出時は、長袖と脚を露出しないスタイルで、できるだけ白っぽい服装を心がける
■ 肌にやさしい虫除けスプレーやローション、虫除けシートなどを常備する
■ 寝る時には、寝室に蚊取り線香などを常備する。

掻きむしらないことが
最善のかゆみ対策

それでも蚊に刺されてしまった時は、まず幹部を水で洗い流し、できれば冷やして炎症を鎮めると効果的です。 そして、市販されている虫刺されの薬を塗っておきましょう。皮膚の赤みやかゆみが強い場合は、ステロイドが含まれた塗り薬が効果的です。 ステロイドとかゆみ止めの成分が入った塗り薬も市販されていますから、常備しておくといいですね。

蚊に刺された時の炎症を悪化させないためには、かゆくても、とにかく掻きむしらないこと! 蚊の唾液に含まれる毒素に対する抗体反応として、かゆみの原因となるヒスタミンなどの物質が分泌されるのですが、爪で掻くことによって、この原因物質がどんどん分泌されてかゆみが強くなります。

あなどれない、
蚊が運んでくる病気も

掻きこわしてしまうと、皮膚の炎症が治りにくくなり、色素沈着などの原因にもなります。 腫れやかゆみがひどい場合や、熱を持って痛みがあるような場合は、ためらわずに皮膚科を受診してください。もしかしたら、蚊ではなく、ブヨやハチ、ノミ、ダニに刺されたり咬まれたりした痕かもしれません。 正しく診断されれば、適切な治療薬を処方してもらうことができます。

まれですが、蚊に刺されることによって恐ろしい感染症にかかる危険性があることも覚えておきましょう。
蚊が媒介する感染症には、「デング熱」「マラリア」「日本脳炎」「ジカ熱」などがあります。近年でも、「デング熱」の国内での感染例が報告された例もあるため、やはり刺されないように予防することがベストなのです。

事前の蚊よけ対策と早めの治療で、深夜の安眠妨害や耐えがたい皮膚のかゆみと無縁の夏を過ごしてくださいね。

この記事について

・蚊に刺されやすい条件とは?
・蚊に刺されやすい人の条件とは?
・掻きむしらないことが最善のかゆみ対策
・あなどれない、蚊が運んでくる病気も

参考/日本皮膚科学会ホームページ 皮膚科Q&A

構成/文 吉本 直子
医療・健康ライター。一般向けの健康書籍や雑誌記事の執筆をはじめ、医師向けの学術誌制作にも携わる。 得意なジャンルは皮膚科学全般および美容皮膚科学、婦人科学、漢方医学、栄養学など。 ライフワークは医学学会に参加することと、歌舞伎と浮世絵から江戸時代の人たちのセルフメディケーションを学ぶこと。

Recommend Item

おすすめのアイテム

スーパーオールインワンジェル<薬用美白>チューブタイプ

スーパーオールインワンジェル<薬用美白> チューブタイプ

3種の薬用有効成分が叶える ブライトニングケア
大切なのは続けられること、そして、実感できること。 ナナローブの美白ケア*が目指すのは、透明感のあるクリア肌、潤いに満ちた艶やかな肌。
美白*というと肌の白さだけを追求しがちですが、私たちは内側から輝くような健やかな肌こそ美しいと考えます。 厳選した薬用美白成分や多彩な美容成分を配合。すべての成分には配合した理由と果たすべき役割があり、あらゆる角度から肌へアプローチします。
*メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐこと

  • 内容量(使用目安):
  • 60g
    (約1~1.5ヵ月分)

インフォメーション