下のグラフは、OECD(経済協力開発機構)が2021年に発表した調査結果にもとづいて、先進国を中心とした世界33カ国の1日あたりの平均睡眠時間を比較したものです。
日本の平均睡眠時間は7時間22分で、OECD加盟国の中で最も短いという結果でした。
例えば米国では8時間51分と、日本人より毎晩1時間半も長く眠っていることがわかります。

もともと、日本では他国と比べて眠ることを軽視する傾向があり、寝ないで勉強したり、徹夜で仕事を仕上げたりすることが美談と捉えられてきました。
その結果、
睡眠不足や睡眠障害が国民病となり、仕事の効率を悪くするだけでなく、生活習慣病などを引き起こす要因にもなっています。この事態を重くみた厚生労働省は、「健康日本21」政策の一環として、「健康づくりのための睡眠ガイド」を策定しています。
また、2022年には、国会内にも超党派による「国民の質の高い睡眠のための取り組みを促進する議員連合」が発足し、睡眠健診の必要性などについて協議を始めています。