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おやつは何時に食べたら太りにくいの?「時間栄養学」のしくみ

#health
おやつは何時に食べたら太りにくいの?「時間栄養学」のしくみ

健康と美肌のためによい食べ物をチョイスするだけでなく、
「1日の中で、いつ食べたらよいか」という研究が進んでいます。
この「時間栄養学」の知恵を上手に活用することで、太りにくく、疲れにくい体づくりも可能に!
食べるタイミングについてのヒントをお話しします。

体内時計を調節するのは「朝ごはん」

時間栄養学の考え方で、とても重要とされているのは、「朝ごはんを抜かないで、ちゃんと食べる」ことです。以前の「睡眠」についてのコラムの中で、私たちの脳には「体内時計」が備わっていることを説明しました。この体内時計のメカニズムによって、時間や季節の変化に合わせて体温や脈拍などが調節されているのです。
近年、この体内時計のメカニズムに、栄養学の知見を加えて考える「時間栄養学」という新しい分野の研究がさかんに行われています。同じものを食べるにしても、食べる時間によって食品の栄養素の消化・吸収効率が変わってくることなど、さまざまな研究結果が報告されるようになりました。

私たちの体内時計は、起きてから1時間以内に朝食をとることによってリセットされます。
体内時計の微妙なズレが修正されたり、その日の就寝時間から逆算してホルモンが分泌され、睡眠の質を高める準備をしたりするのです。このしくみを有効活用したいなら、ブランチではダメ、ということですね。

なぜ夜遅い食事が肌荒れや肥満を招くのか

肌荒れやニキビを早くきれいに治したい場合は、夜の食事が遅くならないように調整し、夜食は【 × 】です。
お肌のターンオーバー(細胞の入れ替わり)のために働いてくれる「成長ホルモン」は、私たちが眠っている間に分泌されます。深夜に遅い夕食をとってそのまま寝てしまうと、食事で上がった血糖値を下げるためにインスリンが分泌されます。すると、睡眠中の成長ホルモンの分泌は抑制されるので、肌細胞の再生がストップしてしまうのです。
仕事や家事の都合で夕食が遅くなったり、どうしても夜遅い時間にお腹がすいてしまったりしたときは、消化に時間がかかる脂っこいものは避けて、消化されやすいお粥やにゅうめん、豆腐、整腸・美肌効果のあるヨーグルトや果物などを組み合わせ、食べ過ぎない程度に摂取することをおすすめします。

もうひとつ、私たちの体内時計をコントロールしている「BMAL 1(ビーマルワン)」というタンパク質が注目されています。

この「BMAL1」は、脂肪を溜め込む性質を持っているのですが、実は夜の10時から午前2時にかけて、最もさかんに活動します。
夕食や夜食を遅くまでダラダラと食べ続けてしまい、深夜の時間帯に食べ物が胃腸の中にたくさん残っていると、食べたもののエネルギーのほとんどが脂肪として吸収されてしまいます。
昔から、経験的に「夜遅く食べると痩せられない」と言われてきましたが、実は時間栄養学的にも裏付けられていたわけです。

“3時のおやつ”は理にかなっている

しかし、この時間栄養学の研究でわかったことを上手に活用すれば、ダイエット中でも間食を楽しむことができるのです!
午後3時から4時は、消化器の要ともいわれ、インスリンを分泌する働きを持つ「膵臓」が、最も活発に活動する時間帯であることがわかっています。そして、反対に例の「BMAL 1」の活動性が低下する時間帯でもあります。
つまり、間食したい場合は午後3時頃を目安にすれば、食べたものが代謝されやすく、太りにくいということになります。3時におやつを食べるという昔からの習慣は、ちゃんと理にかなったものだったのですね。

この記事について

・体内時計を調節するのは「朝ごはん」
・なぜ夜遅い食事が肌荒れや肥満を招くのか
・“3時のおやつ”は理にかなっている

構成/文 吉本 直子
医療・健康ライター。一般向けの健康書籍や雑誌記事の執筆をはじめ、医師向けの学術誌制作にも携わる。得意なジャンルは皮膚科学全般および美容皮膚科学、婦人科学、漢方医学、栄養学など。 ライフワークは医学学会に参加することと、歌舞伎と浮世絵から江戸時代の人たちのセルフメディケーションを学ぶこと。